白蘭×骸

君の弱いところ(骸side)
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今日は白蘭が仕事で遅くなる日
だから仕方ないと自分に言い聞かせていたけれど

やっぱり、僕はあの夢を見てしまった

昔、僕がいたファミリーはとても残酷で地獄のような所だった

怖くて怖くて思い出しただけでも涙が頬を伝う

白蘭、に会いたい 

こんなんじゃ迷惑がかかってしまうのはわかってます
どうしてでしょうか、どうしてこんなに弱くなってしまったんでしょうか....

_____________________________

「骸くんっ?!どうして泣いてるのっ?」

気づいたら白蘭が帰ってきていました。

とても会いたかった、そのキモチを伝えようと口を開いたが

声が出ない

理由はわかってる、きっとさっきの夢によるショックでしょう

心配する白蘭たちに声をかけなければいけないのだけれど
今の僕には口をパクパクするくらいしかできません

どうしよう、と悩んでいたら正一くんが気づいてくれました

安心しました、だけどその言葉を聞いた白蘭の顔はとても悲しそうでした

そんな顔しないで下さい僕は、
いつものようなやわらかい笑顔の貴方が大好きなんです

笑ってください・・・・

______________


結局その後僕は医者に見てもらって部屋に戻ってきました

その間、白蘭は1度も笑わず医者の「夢によるショック」という発言を聞くと今までに見たことも無いような辛い表情をした

僕は申し訳なくて白蘭の隣にいることができなかった

今の僕に白蘭の横にいる資格はない


そんなことを悶々と考えていたら白蘭が

「なんの夢を見たの・・・?」

と聞いてきた。僕はそこらへんにあった紙に 研究所 とだけ書いた

「研究所・・・ってエストラーネオファミリーのこと?」

僕は不覚にも体を震わせてしまった
そんな僕を見た白蘭はいつのまにか流れていた涙を優しくぬぐってくれた。もう、貴方を困らせるつもりはないのに・・・

そして、夜になった

白蘭がそろそろ寝よう?と言ってきたけれど怖くて眠れない

とりあえず口パクで怖いて言った

「怖い、かぁ」

そう言って白蘭はため息をついた ごめんなさい・・・

「骸くんは、こういう風になるのは初めてなの?」

いいえ、初めてではありません
その事を紙に書いた
昔はよくなってましたでも、声が出なくなるほどではありませんでした

「そうなんだ・・・どうして僕と出会ってからは、なかったの?」

・・・どうしてでしょうね。きっと隣にはいつも貴方がいたからだと思います 不安になる暇がないくらいに。

気づくと白蘭は俯いていました
泣いてるのかと思って急いで白蘭のところへ行ってみると
泣いてはいなかったが顔をあげると僕に抱きついてきた

僕がどうしようかと焦っていたら白蘭が

「ごめんね?僕が1人にしてしまったせいだよね・・?」

と言った
貴方のせいじゃないんです。僕が弱いからいけないんですっ

その事を伝えたいのに伝えられなくて、悔しくてもどかしくて僕はまたおちそうになった涙をこらえた
でも、涙ってこらえることできないんです・・・

そんな僕を見た白蘭は

「・・・骸くん・・・。おいで?」

と、優しく言ってくれた。
僕は素直に白蘭の腕の中に入ることにした

「・・・生きてる人みんなよわいところはあるんだよ?だから大丈夫。骸くん、笑って?」

・・・嬉しかった。いつもの笑顔で僕に接してくれる白蘭を心の底から愛してると思った

だから、僕は笑った、貴方みたいな優しい笑顔じゃないかもしれないけれど精一杯に微笑んだ

そんな僕を白蘭はかわいいと言ってくれた
安心した僕は突然の睡魔に襲われて眠ることにした

朝、目が覚めたら自分の気持ちを声で聞かせられるように・・・と願って


END
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