白蘭×骸

人魚姫と恋の詩
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「・・・それで、人魚姫は海の泡になって、恋の詩を歌い続けるの。これでおしまい。・・・どうだった?」

「悲しいお話ですね・・・」

そうだねーと軽く返事をして白蘭は崩れかけてた姿勢を直した

「ねぇ、どうしてこの2人は結ばれなかったのかな?」

「そうですねぇ〜・・・運命ではなかったんじゃないんですか・・・?」

意外にもハッキリと答える骸に白蘭は苦笑した

「運命ね・・・」

「だって、運命の相手だったら必ず結ばれるはずでしょう?童話だったら特に。」

なのに、どうしてこの話は・・
と、骸は哀れんだ

「可哀想です・・・たった一人の愛した人のために自分の命を絶つなんて・・・」

「それほど彼を愛していた、ってことでしょう?愛しくて殺すこともできないほど。」

でも・・・と骸は俯いて黙り込んだ、泣いてるのかな?と思った白蘭は立ち上がって骸を抱きしめた

「?どうしたんですか?」

「いや、泣いてるかと思って・・・」

「これくらいじゃ泣きませんよでも、僕が人魚姫の立場だったら泣いているでしょうね・・・」

そのときの骸の様子は綺麗で儚くて本当に純粋な恋心を抱いた人魚のようだった

「大丈夫、絶対に君にそんな思いさせない。それにね・・・」

「・・・・?」

「人魚姫には続きがあるんだよ?」

「続き・・・?」

「人魚姫が消えていなくなってしまった翌朝王子は一生懸命に彼女を探したでも、やっぱりどこにも見当たらなかった。」

「そりゃ、海の泡になってしまったのですからね・・・」

コクンと頷いて白蘭は話を続けた

「でも、ある日彼は聞いたんだ海辺でとても綺麗な歌声を。」

「綺麗な歌声・・・?」

「そう、人魚姫の恋の詩を。
その歌声を聞いた王子は確信した、
あぁ、君が僕を救ってくれたお姫様だったんだね・・・って」

「そんな今サラじゃないですか・・・っ」

「でも、骸くんよく言ってたでしょ?人は廻るって・・・」

「っじゃあ・・・・!」

「ま、後は骸くんのご想像にお任せということで」

イタズラっぽく笑って白蘭は骸を離した すると骸はミルフィオーレの服の裾そキュッと握った

「もう一度・・・抱きしめてもらえませんか?」

白蘭は一瞬驚いた表情を見せたがすぐにいつもの笑顔に戻った

「もちろん、僕だけのお姫様・・・?」


END








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