白蘭×骸

今日は君のBIRTHDAY
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6月9日、お昼のこと・・・

「ちょっとっ!骸くん!!どうして今日、君の誕生日ってこと教えてくれなかったのっ?!」

「え・・・?誕生日?」

骸は僕の?なんて自分を指差しながら白蘭に問う

「もしかして、骸くん忘れてた?」

「・・・・はい。」

呆れたとでも言うように白蘭はため息をついた

「そうですか、今日は僕の誕生日でしたね・・・」

「嬉しくないの?」

少し寂しそうな骸に不思議を抱いた

「嬉しい?・・・そうですね、今までの事を思えば生まれなかったほうがいいとも思うし、貴方の事を思うと生まれてよかったとも思う。」

矛盾してる、そんな言葉が骸の中を駆け巡った

「僕は・・・喜んでもいいのかな?」

「えぇ、きっと。」

「でも、僕に出会わなかったら
生まれてよかった、なんて思わなかった。」

「えぇ。」

白蘭は骸を力強く真正面から抱きしめた

「っそんなの、悲しすぎるっ」

「・・・白蘭、泣かないで。」

泣いてないよと、いいながらも肩を小刻みに震わす白蘭の背中を骸は優しくさすった

一時して落ち着いたころ
白蘭はさっきと変わらぬ体制のまま話し出した

「ねぇ、骸くん?君は自分を生んでくれた親を少なからず憎んでるよね?」

「はい、そうですね。」

「でも、僕はその人たちに感謝する。もちろん骸くんにも感謝する・・・」

骸の目に少しだけ涙がたまろうとしていた

「がんばって生んでくれた親、
がんばって生まれてきてくれた
骸くん。・・・ありがとう。」

ありがとう、たった5文字の言葉、それが骸の目から綺麗な綺麗な雫を落とさせた

「骸くん、誕生日おめでとう」


いつも誕生日には涙を流してた、案の定今年も流している。

でも、これはいつもの涙とは違うって気づけたから・・・・

きっと今の僕は、今までの26年間で一番輝いている

そう、貴方のおかげで・・・


END


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