白蘭×骸

月の見えない夜
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今日は珍しく月が空に浮かんでいなかった

「白蘭・・・?」

眠りにつこうとした白蘭に骸は静かに呼びかけた

「・・・なにぃ?どうか、したの?」
そう答えた白蘭は眠そうに目をこすっていた

「・・・眠れないんです。」
そういうと、白蘭は不敵に笑った

「なに?・・・誘ってるの?」

そういうと、骸は顔を真っ赤にして
「ちっ、違いますっっ!」
と、言ってシーツを頭から被った

「冗談だよ。・・そんなに拒否しなくていいのに・・・
で?どうして眠れないの?」

優しい笑顔で聞いてみると骸はシーツから顔を少しだけ出して

「月・・・・。」
と、つぶやいた

「月?それがどうかしたの?」

「・・・今日は月が出ていません。真っ暗です。・・・怖いんです、小さい頃の記憶がよみがえってきて・・・」

とぎれとぎれに言葉を発する骸はとても、弱々しく見えた
その瞬間骸は白蘭に抱きしめられた

「白蘭?・・どうしたんですか?・・・?」

「・・・骸くんが泣きそうだったから。泣いていいよ?僕はここにいるから・・」

そう言って安心させると骸は白蘭の服をギュッとつかんで静かに泣いた


「白蘭・・・」

「なに?」
見ると骸は泣き止んでいた

「僕、白蘭の腕の中大好きです。すごく、落ち着きます。」

「そう、じゃあ月の見えない夜はずっと骸くんを抱きしめててあげるね?」

「ありがとうございます・・・白蘭、大好きです・・・」

その夜、骸は白蘭のうでの中で眠った


END
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